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高級外国人エキスパッツこそが都市文化発展の原動力~「場」の「重層効果」

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(写真:当社の関西空港近くの物件 当社撮影)

例えば東京の六本木ヒルズのキーテナントは、ゴールドマンサックスという外資系企業です。外資系企業のエキスパッツは、所得が高いため高付加価値の消費をします。少し割高のオフィス、少し割高の住宅、少し割高の商品をお店で買い物をします。不動産開発者は、これらの高いレベルの消費に対応できるサービスを提供しなくてはなりません。

(写真:ザ・リッツカールトン大阪 2020年3月)

進化論のダーウィンの奥さんは、イギリスのウェッジウッドのお嬢さんです。ダーウィンは、裕福な医者の息子で、奥さんも、裕福な事業家の娘なので、ダーウィンは、大学教授になって給料を大学からもらうなどという下種なことはしませんでした。そしてダーウィンは、世界へフィールドリサーチに出かけました。

ウェッジウッドは、高付加価値商品ですが、低価格戦略を打ち出した時代もあったそうです。しかし、ウェッジウッドは、価格を下げても販売数は同じでした。そうしてウェッジウッドは、「高付加価値の商品は、価格が高くても低くても販売数は結局同じ。」「所得の高い人たちは、良い商品は価格が高くても買う」ということに気が付いた、といいます。

力のある人、才能のある人、魅力的な人が、不動産と都市を変えます。その主役は、実は高級外国人です。このような人たちの周りに、新しい人が集まって来ます。魅力のある人は、別の新しい魅力のある人をその場所に惹きつけます。そして、また別の人を、惹きつけます。これを、「重層効果」と呼びます。都市とは、このようなコミュニケーションの場だと思います。

東京の広尾、麻布あたりはこのような外国人が住んでいるため、街を少し歩くと雰囲気が他の地域と比べて洗練されていることを感じるでしょう。関西でも神戸は昔から居留地があったため、外国人の文化があります。今は東京と比べると規模が小さくなっていますが、それでも神戸はファッションがおしゃれという伝統が今も残っています。

当社はこれらの外国人に対応できる付加価値の高い住宅のデザインを提供しています。

当社の事業が日本の都市文化発展のエネルギーの原動力となるべく頑張りたいと考えています。

(写真:ディオスのインテリアコーディネーター 筆者撮影)

 

Vintage というデザイン

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Vintage ヴィンテージとは、ある時期に生産された古い型式という意味ですが、「成熟」という意味があります。上作の年のブドウから造った極上のワインという意味もあります。少し年数が経って振り返ってみると、一過性のものではなかった、今でも価値の評価が与えられているものと言えます。手作り感があり、温かさが感じられます。

南堀江、北堀江は、家具屋の中心地でしたが、郊外型の大手家具店が登場してからどんどんと衰退しました。危機感から南堀江のオレンジストリートは生き残りをかけた改革を行った結果、おしゃれなデザインのインテリアやカフェで対抗しました。東京から来たセレクトショップで決定的に蘇ったと言えます。

(写真:timeless comfort 2020年3月筆者撮影)

建物が空き家になるのは、オーナーの危機感のなさにあります。お金にあまり困っていないオーナーが空き家をかかえます。お金に困っている場合は、不動産を売却をするか、もしくは投資をして賃貸に出すなど事業を行います。あるいはオーナーに「志」があれば創意工夫をして事業は拡大します。お金に困っていないと、反対に人間の志は縮小する傾向にあります。「危機感」と「志」のどちらか一つあれば空き家にはならないと思います。

オレンジストリートに若い人がIKEAのブルーバッグを持ってカフェに来ています。IKEAの商品は、大量生産によって素晴らしい低価格を実現しています。商品のデザイン性も高いです。組み立てをすることで創作の良さもIKEAは兼ね備えています。しかしそれでも、お客さんはIKEAにないものをオレンジストリートに求めてやって来ます。アイデアと創意工夫に満ちたデザインです。

(写真:筆者が購入を検討中の照明器具)

(写真:IKEAバッグと南堀江カフェ)

住宅展示場にあるデザインは新築戸建用のものですが、あまり目新しいものはなく、高価なわりに没個性的です。一般のリフォーム業者に依頼してできるデザインは住宅展示場と同じです。新品の魅力はありますが、それ以外は特にありません。手作りで少し古いデザインは、今後のリフォームの一つの潮流を作ると思います。

住宅の地域環境~南堀江 北堀江

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大阪のマンションや戸建てをお客様にご案内するために、私たちはいろいろな地域を訪問する機会がありますが、実際に現地に足を運んでみると、それぞれの地域には「土地柄」があります。住宅を選ばれる際に、この「土地柄」は非常に重要なポイントと思います。

あるお若いカップルに、西区南堀江の賃貸マンションをご紹介してご契約頂きましたところ、ご入居後数カ月経ってからお聞きすると「このマンションとても良いです。非常に気に入っています。」とお声を頂きました。これは、マンション物件も良かったですが、マンションが立地する「地域環境(=土地柄)」が良かったからだと思います。

西区の南堀江、北堀江から、北側の新町から靭公園にかけては、やや似ている雰囲気があります。しかし、南側の道頓堀を超えて浪速区になると、雰囲気が一変します。新今宮駅周辺は、日雇い労働者の仕事を紹介するところがあるため、地域性は全く変わります。大阪のような都会でも、地域によって住民のタイプが全く違います。

歴史が地域の「土地柄」を作るのだと思います。過去にどういう人がその地域に住んでいたかで、今どういう人が住んでいるかが決定して、これから移住してこられる方は、その地域の歴史に支配されると思います。従って、住宅を選ばれる際には、室内の内装や、職場までの距離や、住宅関連施設だけでなく、地域の「土地柄」を抑えることがポイントです。

地域は、人間と人間が何か目に見えない糸でつながっているようです。「命」と「命」がつながっているのでしょう。今生きている「命」だけでなく、過去の「命」と今の「命」のつながりが必ずあります。これが歴史です。

どの物件を選ばれるかを考えるとき、その物件の周辺の雰囲気を、実際に歩いて感じてみてください。きっと体験を通じて発見があると思います。

南堀江のオレンジストリートと北堀江公園を中心として、おしゃれなカフェやインテリアショップが多くあります。アメリカ村が近くにあり、ライブハウスなど若い人の文化が、南堀江北堀江エリアに続いています。しかし、アメリカ村は、飲み屋など夜の街であるのに対して、堀江エリアは落ち着いています。年齢層が若いのが良いです。また、堀江エリアには、高級マンションが多くあります。これは、所得層が高い人が多く住んでいることを意味します。所得層の高い人は、高い付加価値の消費をします。セレクトショップが多い南堀江にあるのは地域柄にフィットしているからです。おしゃれなお店が今後も発展し、この地域が楽しくなる可能性が高いと考えられます。

大きな窓が多い家には、デメリットとなることが多く出てきます

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(1)耐震性が低くなる
壁に囲まれた部屋と、大きな窓がある部屋とでは、頑丈さは壁に囲まれた方が高い。掃き出し窓が多い家は、壁が少なく、耐震性が低い。

(2)費用が高くなる
窓と壁では、窓は費用が高くなる。大きな窓は、小さな窓よりも建設費用が高い。

(3)防犯性が低くなる
泥棒が侵入する経路は、6割以上が、窓からである。中でも、リビングやバルコニーの掃き出し窓からの侵入が多い。

(4)耐熱性が低くなる
窓が大きくなるほど、部屋の断熱性や気密性が低くなる。大きな窓が多い家は、夏場にはより暑く、冬場にはより寒い。

(5)光熱費が高くなる
大きな窓を作りすぎると、部屋の断熱性や気密性が低くなるので、エアコンなどの冷暖房機器を良く使うので、光熱費が高くなる。

(6)家具の配置が制限される
大きな窓があると、その窓の前に家具を配置できない。良いインテリアコーディネートのためには、壁がある方が良い。

(7)遮音性が低くなる
大きな窓があると、遮音性が低くなり、外の物音が聞こえやすくなる。

(8)プライバシーが低くなる
大きな窓がある家では、外からの視線を気にしなければならない。特に、夜間に電気をつけた時、プライバシー面が損なわれる。

一方、家に掃き出し窓のような大きな窓があることのメリットは、以下の通りです。

  1. 採光がたくさん入る
  2. 風通しが良くなる
  3. 窓から出入りできる
  4. 開放感が出る

賃貸契約手続きの流れ

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契約のステップは、①入居申込書、②契約書にサイン(=決済金の支払い)、③鍵の引き渡し(=賃料の開始)です。

Step 1

  • 入居希望者が、入居申込書に必要事項を記入して、身分証明書等の必要書類を添えて、オーナーに、FAXします。
  • この際に、手付金の授受はありません。
  • この段階では、まだ法的な効力がありませんので、違約金等は発生しません。
  • 入居申込書を受け取ったオーナーは、審査を開始します。
  • 同時に、物件は、1番手の入居希望者のために、抑えられます。

Step 2

  • オーナーが入居を受諾したら、契約書を作成します。
  • Step 1 からStep 2の間は、通常2週間くらいかかります。
  • 契約書にサインをすると同時に、決済金を全額支払います。
  • 賃貸契約の場合は、手付金の授受をせず、決済金全額を支払うのが普通です。
  • 契約締結日と、賃料発生日は、違います。

Step 3

  • 賃料発生日が来ると、オーナーは、借主に、鍵を引き渡します。
  • Step 1の入居申込書をFAXした日から、Step 3の賃料発生日までの期間は、通常1か月(約30日)です。しかし、この期間は、法律で決まっているわけではなく、オーナーによってまちまちです。
  • Step 3の賃料発生日まで、物件内に、荷物を搬入するはできません。

 

 

賃貸は管理

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「賃貸は管理である」

経験の豊富なプロの不動産営業マンは、そう言うでしょう。

管理の良いマンションに住むと、気持ちがいい。

管理の悪いマンションに住むと、何年間も不快な気持ちで過ごさなければいけません。

 

私はマンションの建物の前に立つと、オートロックを開けなくても、室内の管理レベルが分かります。自転車がきちんと並んでいるか否か、空調の状態、郵便受けの広告チラシの状態、管理人の掲示物の内容、時間をかけなくても、ほんの数秒でも分かります。

アメリカでは、分譲マンションの資産価値を評価する時に、管理サービスの情報が公開され、売買価格に反映されるそうです。

日本では、そのような制度がないため、分譲マンションを購入することは、ほとんど博打になってしまいます。

日本の不動産業界も、アメリカのように、管理サービスの状態、管理組合の運営が良くなされているか、修繕積立金は適切に管理されているか、資産価値の一部として、情報公開:ディスクロージャーをするべきと思います。

 

ところが内覧の時、管理は、見ることができません。

管理サービスは、入居後に徐々に分かって来るからです。

そのため、多くのお客様は、物件の選定を誤っているようです。 

建物にジャグジーが付いているだの、デザイナーズマンションだのと言ったことは、極めて表面的な事で、何年も住む上で最も重要なのは、入居後の管理マネジメントなのです。

賃貸マンションの管理は、分譲マンションの管理よりも、さらに重要です。

分譲マンションの場合は、区分所有部分は、購入者は自由に内装工事ができますが、

賃貸マンションの場合は、室内がオーナーの所有物のため、賃借人が工事をすることができからです。

賃貸マンションの場合は、入居者は、契約後は、管理者に全てをお任せするしかなくなります。

どうか、お客様ご自身の、貴重な数年間を、失敗されないように、

信頼のできる賃貸マンションの管理者選びをされる事を、切にお願いしたいと思います。

 

日本に来てよかった。

日本は素晴らしい国だ。

そう思って頂き、帰国していただきたい。

それが、私どもの願いなのです。(以上)

リロケーションの問題

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日本にある外資系企業のリロケーションサービスは、構造的な問題があります。

最近、外資系企業はコスト削減のために、人事部を外部のリロケーション会社にアウトソーシングしています。

しかし、従来、社内の人事部が行なっていた社員向けサービスを、外部業者に丸投げすることは、うまく機能できません。

そのため、リロケーションの業務は問題が著しく表面化し、クレームが続出しています。

外資系企業は、リロケーション業務を抜本的に見直す必要があります。

現在の問題の原因は、以下の点にあります。

 

(1)  会社への帰属意識の欠如

リロケーションサービスを外部の業者に丸投げすると、外部業者は、クライアント企業の組織の一員ではないため、組織への帰属意識がありません。

 

(2)  社員教育と経験不足

外部のリロケーション会社は、クライアント企業の社員と、社員の質で大きな差があります。

仕事の経験が不足しているだけでなく、社員教育トレーニングが、できていません。

そのため、外国人クライアントは、煩雑な仕事を強いられます。

 

3)リベートの横行

リロケーション会社は、不動産会社に対して、バックマージン(リベート)を請求します。

これは、リロケーション会社の、外国人クライアントに対する背任行為で、今日ごく普通に頻繁に行われています。

外資系企業は、人事部の業務を、外部業者に丸投げする経営戦略は、うまくいきません。

外部業者に人事部の業務を依頼する場合は、業務の内容を、慎重に監査する必要があります。