Category

日本の住宅

日本の建物の資産価値はゼロ

By | 日本の住宅

日本の木造住宅の建物は、30年で価値がゼロになります。いやゼロではなく、建物の解体費用が500万円かかるため、建物の価値はマイナス500万円となり、土地だけの価値が残ります。リフォーム工事を加えても、マイナス500万円の価値は変わりません。

新築の木造戸建てでも新築マンションでも、買った瞬間に価格は20%下がります。新築の価格は市場価格ではなく、デベロッパーが決めた価格だからです。購入した翌日から新築は中古になりますから、不動産市場の競争の中で価格が決定されるため、購入価格×80%になります。以後、日本では建物の価格はどんどん下落します。

リフォームに何百万円ものお金をかけても、価値がゼロのままのため、所有者が自分の建物にリフォームの投資をする動機はしぼんでしまいます。そのため、日本ではDIYが普及しません。そして、DIYをするための商品を豊富に取り揃えているホームセンターが成立できません。建物の価値は、単純に「築年数」だけで計算されています。日本の不動産鑑定評価基準は、日本の不動産市場を大きく歪めていると思います。また、不動産鑑定を支える適正なインスペクションが重要ですがありません。そして、住宅設備を更新した事を示す法的な証明書もありません。

中古住宅を3000万円で購入して、10年間住んで、リフォームを200万円で行って、10年後に3200万円で売却できるアメリカの不動産市場では、所有者は住宅に充てる金額はゼロになります。一方日本では、3000万円の新築住宅の建物の価値がゼロになると、1回引っ越しをする毎に、3000万円の出費が発生し、一生の内に3回引っ越しをする場合は、3000万円×3回=9000万円の出費となります。住宅の出費がゼロの国と、住宅の出費が9000万円の国では、家計を圧迫するレベルが全く違います。

世界各国には、その国の住宅政策があります。日本の住宅政策の基本に、「使い捨て」を良いとする思想が流れていると思います。国家の住宅政策が、法律を規定し、鑑定評価が歪められ、その結果、中古住宅のDIYが締め出され、実際に住宅はますます貧しくなるので、鑑定評価が再び下がり、遂に日本の建物の価値は、ゼロ以下になってしまいました。

現在の日本は、金利が非常に低く、利息だけで老後を過ごすことができません。これは日本国民が不安を感じる原因だと思います。不動産の建物が資産になるかならないかは、日本の重要な政治課題と捉えるべきだと思います。日本の住宅が資産にならないのはなぜか、これから分析して明らかにして行きたいと思います。

DIYと日本 ~工務店の既得権と系列

By | 日本の住宅

日本の建築士法は、昭和25年に制定された国家資格で、建築士は、一級建築士と二級建築士と木造建築士があります。日本では、木造の建築物で、延べ床面積が100㎡を超えるものを新築する場合は、一級建築士、二級建築士または木造建築士でなければ、その設計、工事監理ができません。

さらに、日本の建材メーカーに、おたくの商品が欲しいと申し出ると、ほとんどのメーカーから、「工務店を通してしか売る事ができません」と言われます。そのため一般の消費者は、建材を直接購入する機会が少なくなっています。コーナン商事さんのような大型ホームセンターでは建材を購入することができますが、「Proショップ」と呼ばれるもので、工務店関係者が購入して、一般の人は棚板などごく小さな建材しか日本では流通していません。

アメリカでは、ホームセンターで梁まで売っているそうです。つまり、工務店ではない一般の人が、DIYのためにホームセンターへ行けば、自分で家を建てることができるわけです。基礎工事でも、専門家のアドバイスを受ければ、自分でDIYできる、とアメリカ人は考える人がいますが、日本ではそんな人は全く考えられません。

昭和25年の建築士法が定められる以前は、日本では大工職人が設計も施工も全部行っていたようです。私は、設計と施工が分離している事にも疑問を感じます。施工をしたことがない人が、机の上の紙だけで良い設計ができるとは思えません。それに他人が設計したものをただ施工だけしていて、仕事は面白いとは思えません。モノを作る喜びは、設計も施工も同じ職人がした方が良いと私は思います。設計と施工を同時に担っていた昔の大工職人は、クリエイティブな楽しい仕事をしていたと想像できます。

日本の建築士法は、消費者の安全を守るという名目の元に、工務店の既得権を守るために機能していると思います。また、建材メーカーと工務店は、系列・組織化されているようです。

一般の日本人は、DIYで自分の家を工事するにはハードルが高く、遠く手が届きにいため、やむをえず工務店に工事を依頼します。工務店の見積もりが高額になると、建物のメンテナンスは次第に遅れて行くことになります。日本の不動産は、価値があるのは土地だけで、建物は経年で価値がなくなってしまいます。日本の建物は資産ではないのです。その原因は、上記の日本の工務店の既得権にあると分かって来ました。

断熱壁の施工

By | 日本の住宅

私は20年以上も不動産仲介業を通して、お客様に多くの物件をご案内させて頂いたのに、「断熱」について知りませんでした。しかし、壁の断熱工事を自分で施工することによって、断熱とは何か良く分かりました。そして、日本の住宅の断熱の実態が見えて来ました。

今までこんなに重要なポイントを、お客様に正しく説明して不動産物件案内ができていなかった事を、恥ずかしく申し訳なく思います。

マンションが鉄筋コンクリート造りの場合、断熱がなされていないと、今の冬の季節は非常に寒くなります。一方、夏は灼熱地獄のように室内が暑くなります。そのため、エアコンをフル回転させて室温を調節します。エアコンを動かしても、断熱の有無のよって、冬の体感温度が大きく変わります。

(図出所:「断熱・気密基本と仕組み」秀和システム)

もし、自分が住む家を、DIYで工事をするなら、100%の確率で、断熱材を施工するでしょう。工務店に断熱工事を依頼すると高額になりますので、自分が所有する家を賃貸で他人に貸すか売買で売却するのであれば、断熱工事をしないでしょう。断熱の施工は、工務店にとって面倒くさい工事であり、賃貸マンションのオーナーにとっては建築コストを抑えたいために、断熱工事を簡単に済まされています。

まず壁に間柱を立てて壁を垂直でかつ平面にします。結露を防ぐために、発泡系のスタイロフォームか、カネライトフォームを、15mmの厚さを充填します。コンクリートの壁に隙間を作らないで、これらの断熱材を、コンクリートの壁に押し付けて固定します。壁の中に空気が入らないように気密テープで完全にコンクリートの壁を塞ぎます。

次に、その上に、50mmのグラスウールを充填します。このように、スタイロフォーム+グラスウールという断熱施工は誰もしていないと思いますが、結露を防ぐためには非常に有効な施工方法だと思います。

壁の中に、湿度の高い空気が入らないように完全に気密します。これでグラスウールでも、結露は防ぐことができると思います。

グラスウールは、防湿シートでカバーし、エアタッカーで間柱の表面に固定します。その上から防音シートを貼り、さらにその上に、石膏ボードをビスで留めます。

グラスウールは、結露に弱いためにやりたがらない工務店が多いようですが、正しい施工をすると、非常に良い断熱材だと思います。

がっちりと強固で、完全に一直線の断熱壁ができました。

日本の建築施工の現実

By | 日本の住宅

今日1月17日は、阪神淡路大震災の1995年1月17日から26年経った日です。私も大阪の自宅でこの大地震を経験しました。この地震は、私の人生の中で未だに最も大きな揺れを感じた地震で、これ以上大きな地震は後にも先にもありません。

この地震の1月17日に、阪神高速道路のコンクリートの柱が折れて横転しました。

私は最近マンションのスケルトンリフォーム工事を、現場で自分でしていて気が付いた事があります。それは、コンクリートの中に、いろいろなコンクリートと全く無関係の物がいろいろと混入されているという事実です。私は、発泡スチロールを発見しました。

あまり指摘されていませんが、阪神高速道路のコンクリートの柱が折れた原因は、コンクリートの中に、コンクリート以外の物が混ざっていたからだと思います。

日本のマンションや公共建築物のコンクリートの中には、「ゴミ」がたくさん入っているのです。

ではなぜコンクリートの中に「ゴミ」が入っているのかと言うと、コンクリートを少なくするためです。つまり建築のコストを下げるためです。

私のような一般人で、コンクリートの工事をDIYで行う人は、あまりいないでしょう。そのため、このような情報は、一般消費者には知らされていないのです。住宅の場合は、コンクリート部分は、消費者が直接見る事ができないからです。まして、コンクリートを切断して、コンクリートの中まで観察する一般消費者は、日本では皆無だと思います。

日本の住宅は、一般消費者が見えないところで、非常に多くの手抜き工事が行われています。当ブログでは、私の現場での実際の体験に基づいて、日本の住宅がどのように施工されているか、どのような材料が使われているか、どのような問題があるのか、現実を明らかにして参ります。